長尺シャフトの位相ズレ問題
長尺シャフトとは
長尺シャフトとは、通常のシャフトよりも長い円柱形の金属部品で、主に動力伝達や支持構造として使用されます。
当社では1m以上のシャフト部品を長尺シャフトとしています。
鉄、ステンレス鋼、アルミニウムなどの素材を用いて製作されます。
長尺シャフトは強度が求められ、特にねじれ強度や圧縮強度が重要となります。
長尺シャフトに対する追加工として、キー溝を追加する場合があります。
キー溝は機械部品同士を結合するために使われる溝のことを指します。
軸とホイールや歯車、プーリーなどを固定する際に使用され、キー溝を追加することで、回転運動や動力を確実に伝達が可能になります。
しかしキー溝加工を含む追加工は、長尺になればなるほど追加工をするのが難しくなります。
長尺シャフトにキー溝の追加工が難しい理由
長尺シャフトのキー溝加工が難しい理由の一つとして、「長さによる位相ずれ」が挙げられます。
特に、シャフトが長くなるほどこの問題が顕著になります。
シャフトが長くなるとキー溝加工時に、シャフトが振動してしまいキー溝の幅が不規則にずれが発生してしまう場合があり、安定した加工が難しくなります。
また加工時に両端を固定して加工を行いますが、シャフトが長くなるとわずかなずれや歪みが大きくなることも長尺シャフトの追加工を難しくしています。
一般的に長尺シャフトは旋盤加工で製造されます。しかし、旋盤はストロークが短いため、長尺シャフトを加工する際には、途中でシャフトを掴みかえる必要があります。
またマシニングセンタで加工する場合でも、工場のスペースが充分でない場合は掴みかえが出来ず、位相ずれにつながります。
当社は、長尺仕様のマシニングセンタを導入しているため、掴みかえの工程が不要となり、位相ズレの発生を防ぐことができます。
さらに城陽富士工業では、長尺部品を加工するために部屋の広さや奥行を十分な環境がそろっているため、マシニングセンタから長尺シャフトを取り外す際にも、キズが付いたりすることなく、安全かつスムーズに排出できるようになっています。
そのため当社では、2mを超える長尺丸物シャフト(ガイド芯棒等)に対しても高精度な追加工が可能です。
最後に
長尺部品加工センターを運営する城陽富士工業では、
ミクロン単位の超高精度加工や横型加工など、お客様のあらゆるニーズにお応えする
加工技術を保有しております。
長尺加工に関するお悩みは、是非、当社までご相談ください。
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